働き方に多様性が生まれている現代においては、必ずしも企業に勤める形でなくとも収入を得ることができます。
起業ブーム、副業ブームといったワードをよく見聞きすると思いますが、最近は「プチ起業」というキーワードが注目を集めています。
この回では働き方のニューウェーブになる可能性のある「プチ起業」とは何か、メリットやデメリットなどを探っていきます。
目次
プチ起業とは?
プチ起業とは簡単に言えば小規模の事業を立ち上げることです。
最近登場してきた概念のため明確な定義などはありませんが、テレビなどで特集が組まれることもあり、ワードとしては見聞きしたことがある人も多いと思います。
例えば子育てを終えた主婦の方などから特に注目を集めており、自分でできる範囲のごく小さなスモールビジネスを指す用語となっています。
いわゆる「起業」をイメージすると、オフィスを借りて人を雇い、様々な困難を乗り越えなければならない本格的な事業を思い浮かべます。
プチ起業は基本的にそのようなことはなく、自分でできる範囲で、お金をかけずに始めることができます。
その意味では「副業」に近いということが言えますが、プチ起業は必ずしも「稼ぐ」ためではなく、他の目的のために始める人もいます。
例えばそれまで専業主婦であった方が、社会とかかわりを持ちたい、あるいは社会に貢献したいといった目的で始めるケースもあります。
会社に勤めれば自分の好きなことはできず、命令に従って動くだけで面白みはないかもしれません。
プチ起業であれば自分の好きなことを仕事にでき、かつ自分が満足する範囲でお金も稼ぐことができます。
人によってはお金は二の次で、とにかく人と関わりたいという思いで始める人もいるようです。
プチ起業のメリット
ここではプチ起業のメリットを見ていきます。
①低リスク、小資本で始められる
ケースバイケースで本人の考えにもよりますが、プチ起業は特に設備などを要せず簡単に始められるので、立ち上げ当初に必要な資金は多くありません。
内容によっては資金0円でも始めることができます。
また人を雇う必要もなく、リスクのない範囲で事業を進めることができます。
②自分で収入を稼ぎ出すことができる
専業主婦の方などは金銭的には配偶者の稼ぎを頼りにする必要があり、これが精神的に劣等感を生むこともあるようです。
プチ起業では自分が納得する範囲でお金を稼ぐこともできるので、ちょっとしたお小遣い程度から「自分の食いぶちは自分で稼ぐ」本格的な稼ぎ方も模索できます。
③精神的な充足感を得られる
自分でお金を稼ぎ出すことは金銭的な満足だけでなく、精神的な充足感を得ることもできます。
それまで社会との関わりが薄かった人の中には、お金よりも精神的な満足の方に重きを置く人もいます。
③時間を自由に使える
会社勤めでは勤務時間は会社に拘束されるので、自分の時間を自由に使うことはできません。
プチ起業は全てを自分で管理しますから、時間配分などのコントロールが自由に利きます。
ちょっと疲れたから横になりたい、気になる症状が出たので病院に行きたい、チラシに載ったスイーツを買いに行きたいなどと思ったとき、いちいち上司の許可を取る必要もありません。
④本格的な事業展開も可能
当初はプチ起業で始めたものでも、もっとスケールを広げていきたいと思えば本格的な事業展開につなげることもできます。
低リスクで小さく始めてみて、社会からの需要が大きいと判断した時には資金を投下して本格的なビジネスに参入といったこともでき、展開の仕方は本人が自由に決められます。
プチ起業のデメリット
プチ起業は企業の後ろ盾がないので、当初はなかなか仕事を得ることができない可能性があります。
勤め人のように会社のネームバリューを利用できませんから、相手の信用を得にくいこともあるかもしれません。
ただ、プチ起業は既存の企業が手を出していない分野で、小さなスケールで参入できるのが利点です。
プチ起業として実施されるのは、個人でも十分勝算のある事業内容となるので、あまり気にする必要はありません。
気にしたいのが税務処理についてです。
プチ起業でもお金を稼ぐ以上は税務処理が関係してくるので、経理や税金に関する知識は多少なりとも必要です。
プチ起業で得た所得が年間20万円以上になるなど、確定申告が必要な場合は税務署に対する申告、納税の手続が必要になります。
プチ起業と相性の良い業種
ここではどのような事業内容がプチ起業と相性が良いか見てみましょう。
①ハンドメイド雑貨の販売
趣味で作る各種の雑貨は、自宅で販売する以外にも地域に根差した飲食店や店舗等とコラボして商品を置いてもらうことができます。
各種イベントに出店するなど、工夫すれば自宅以外で販路を広げることが可能です。
②ネットショップ運営
上記の雑貨をネットショップで売ることもできますし、例えば洋服が好きであれば自分で仕入れた品をネット上のセレクトショップのような形態で販売することもできます。
③各種在宅ワーク
広告の折り込みなど従来からある在宅ワークも良いですが、最近はネットとパソコンを活用して翻訳やデザイン、プログラミングといった仕事を在宅で請け負うことができるようになっています。
クラウドソーシングサイトを活用すれば受注のチャンスも広がります。
④コンサルタントやアドバイザー
経験や資格を持っていれば、コンサルタントやアドバイザーとして活躍することもできます。
子育て関連、食や健康、収納や整理に関する資格、あるいはネイルアートなど趣味系の資格も色々あるので、自分が好きで興味のある内容を扱えます。
まとめ
この回では最近話題になっている「プチ起業」とはどんなものか、メリットやデメリットなどと共に見てきました。
ごく小さなスケールで始められてリスクもほとんどないので、生活にハリを持たせたい、自分の稼ぎを作り出したいといった希望がある場合に検討できます。
必ずしも収益にこだわる必要もなく、何か社会と関わりを持ちたいという希望にも沿うことができます。
人によって始められる内容は異なると思いますので、自分にできることはないか、一度考えてみては如何でしょうか?
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