会社の資金繰りで悩んでいる経営者の方は、一度社内の無駄なコストの洗い出しをしてみるといいかもしれません。
会社が長く続いていると、知らないうちに無駄な経費が発生していることがあるので、定期的に洗い出して見なおしをすることでコストカットできます。
これにより資金繰りにも良い影響が出ますから、今回はすぐにできるコストカットの着眼点や注意点などを見ていきます。

■コピー用紙の無駄をなくす

コピー用紙の無駄をなくす

コピー用紙は毎日大量に使用されるので、一枚当たりの価格は小さくてもまとまると相当のコストになります。
コピーやプリントアウトをする際は原則として両面印刷にすることで、単純計算でコストを半分にできます。
社外に提出するものはケースに応じで使い分けが必要ですが、社内文書は両面使用を徹底しましょう。

■互換インクを検討する

互換インクを検討する

プリンタの利用に際してはインク代の高さが気になります。
プリンタ業界は本体を安く提供してインク代で儲けていると言われているくらい、継続してかかるインク代が重くのしかかります。
プリンタインクは互換インクが流通していて、正規品の10分の1程度で換える安い物もありますから、こちらの利用を検討することができます。
ただし粗悪品は目詰まりを起こすなどトラブルになる事があるので、口コミなどで製品の評判をチェックして比較検討するようにしてください。

■消耗品はまとめ買い

消耗品はまとめ買い

社内で使用する消耗品は個別に購入するのではなくまとめ買いをすることでボリュームディスカウントの恩恵を受けることができます。
個別の商品も事業に支障がない範囲でできるだけ安い製品を購入することを意識します。
大抵は付き合いのある問屋さんから卸してもらっていると思いますが、複数の業者に相見積もりを取って価格交渉をするのも効果的です。
複数業者の相見積もりを競わせて最も低価格のところにすれば費用を最小限に抑えられます。
交渉に一定の手間はかかりますが、値下げに成功した分がそのまま経費削減になるので達成感を味わえるでしょう。

■光熱費関連

光熱費関連

昨今は電気代が高い状態が続います。
逆に言えば電気の使用量を抑えれば大きなコストカットにつながるということで、ぜひ節電を意識したいものです。
人がいないエリアの電気は必ず消す、蛍光灯を間引いて半分にするなどの方法で節電が可能です。
夏場や冬場はエアコンの温度にも気を配りましょう。
エアコンの使用量を抑えるには服装でカバーする必要があるので、支障のない範囲で服装の自由性を認めてあげるようにしてください。

■交際費を減らす

交際費は一定額まで会社の経費にすることができますが、支出であることには変わりないので不必要な交際費はなくすようにします。
今まで通りの接待費の支出が認められなくなると社員からは不満が出ることが予想されますが、会社にとって本当に必要なものなのかを管理職がしっかりチェックする仕組みを入れ、事前の許可を得たものだけを認めるように仕組みを変えていきましょう。

■移動費の削減

移動費の削減

出張や移動にかかる経費もばかになりません。
出張の場合は宿泊費もかかるので結構大きな出費になります。
今はリモート会議ができる環境が整っているわけですから、わざわざ面と向かわなくてもWEB上で大抵のことは済ませられるはずです。
社内出張だけでなく、取引先との折衝などもできるだけWEB上でできないか検討してください。
案外、先方の会社でもその方が手間がかからず嬉しかったりするので、リモートでできそうな内容であれば先方の担当者に伺いを立ててみましょう。

■経費削減をする際の注意点

経費削減をする際の注意点

経費削減を考える場合、経営者としては人件費を削ることでかなり大きなコストカットになります。
固定費でありその額も大きいので、実施すればかなりの効果を得られると思います。
しかし安易な人件費削減は長期的にみるとリスクが高いので慎重な検討が求められます。
人を減らすとその分業務にあたれる頭数が減るわけですから、残った社員がそのあぶりを受けて過重労働や長時間労働を強いられることになります。
業務自体が減るのであれば別ですが、仕事量が減らずに人員だけが減ればそのしわ寄せがきます。
そのため残った社員も嫌気がさしてやる気をなくしてしまったり、転職を考えるということになりかねません。
新規採用するとしても採用コストがかかりますし、戦力人材として育つまでには時間がかかります。
労働法的にも人員削減はかなり厳格な手続きが必要ですが、コスト面でも安易な削減は危険を伴うので避けてください。
それからコストカットは資金繰りの改善という面では即効性がないので、確実な資金需要が生じている場合は別途資金調達を考える必要があります。
借り入れをする、ファクタリングで売掛金を現金化するなどの方法で目下の資金需要に対応してください。

■まとめ

この回ではすぐにできる効果的なコストカットの方法について見てきました。
意外と身近なところでコストカットできる項目が色々とあるので、ぜひ社内を見渡して無駄がないかどうかチェックしてみてください。
即効性はありませんが、支出を減らすことでその恩恵は確実に現れます。
社長さんや管理職だけでなく、一般の社員の方の理解と協力を得ながら進めるようにしてくださいね。